アイデア箱が溢れるくらいの提案の数々。やる気の根源は「楽しい」から
だから、マクドナルドってアレなんですよ。
全国共通で1ヶ月間のキャンペーンって、だいたい2個から3個ぐらいまでって決まってるんです。
あまりにもキャンペーンいっぱい重ねるとヘトヘトになっちゃって、返ってベースセールスが陥るリスクがあるから。大変じゃないですか、キャンペーン打つの。
なんか情報の周知徹底とか、POPの交換とか、値札の交換とか、レイアウトの変更、発注の変更とか、やることいっぱいあるんで。
ところがこの店どれくらいキャンペーンやってたか。
もうすごいんすよ、アイディア提案箱とか溢れちゃうんですよ。
店長会議とかやると、お前ら学校何しに行ってんだくらい。
なんでかっていうと、「楽しい」からですよ。
自ら考えてお客様に喜んでもらって、成果出せてるんですから、楽しくてしょうがないから、バンバンアイデア出す。
だから結論から言うとですね、1か月間どれくらいキャンペーンやってたかって言うと、毎月12個のキャンペーン重ねて打ってたんですよ。
12個のキャンペーン、同時に打ち続けるんですよ毎月。
キャンペーン中の鴨頭の仕事は「お願い」「フィードバック」「感謝」の3つだけ
どうやってやってたか。仕組みがあったんですよ。
これは提案者が成果を勝ち取るって仕組みなんですけど、例えばあるアルバイトスタッフさんがキャンペーンを提案してくるわけですよ。
そして店長である僕の仕事はまずこうです。
「いいねそれ。やって。」
お願いです。これステップ1。
もう1個だけ僕の仕事あるんですよ。
そしたら彼がリーダーとなってこのキャンペーン運営してくれるんで。
そして、僕は1か月後にね、パソコンの前に座ってカチカチカチカチッ、セールスの分析をして彼にフィードバックするんですね。
「ありがとう。君やってくれたキャンペーンのおかげで、先月のうちの店の売上高5パーセントも上がったんだ。ありがとう」
「いいね、それやって、ありがとう」
「いいね、それやって、ありがとう」
「いいね、それやって、ありがとう」
「いいね、それやって、ありがとう」
これを毎月12回繰り返すのが僕の仕事です。
何が起きたか分かります。
1カ月間に12名の自ら考え行動し、お客様に喜んでいただき、しっかりと店舗に成果を残しているという、成功体験を味わうアルバイトスタッフさんが、毎月12名ずつ生まれ続ける仕組みです。
モチベーションは爆発です。
「全員が経営者」の主体的に考え、動くことのできるスタッフが自然と育つ環境
高校生のアルバイトスタッフであれば、自分がお休みの日でも、必ず自分のキャンペーン、担当キャンペーンがある間はお店に来て聞いてくるんです。
「店長今何個売れてますか?対前年でプラス何%までいきましたか」って。
自分のビジネスだからですよ。
もしも目標入ってなかったら、みんなを集めてミーティングやるんですよ。
どうやったらこの目標値を達成できるか。
全員で達成しましょうって熱く語るアルバイトスタッフです。
高校生のアルバイトスタッフが休憩室でこんな会話をします。
「ねえ、このキャンペーン確かにキャッチーで当たりそうなんだけど、本当に年間のベースセールスの積み上げになってるか、もう1回見直す必要性があるんじゃないかな。」
高校生のセリフです。
この店はまさに全員が店長、全員が経営者のお店でした。
ついに、正真正銘の「日本一」のお店に成長
結果この店どうなったかというと、約2年間の間で全国3300店舗あった当時、
マクドナルドの中で従業員満足度調査のアンケートで日本一
お客様満足度調査のアンケートで日本一
そして
売り上げが、630万から1200万、伸び率100%以上で日本一
後にも先にも1年間でこの3つのタイトルを一度に取ったお店は、この青森県弘前市のお店しかありません。
そして僕は最優秀店長として表彰され、海外研修にも行かしてしていただくようになります。