僕のお父さんは特殊な仕事で
警察なんですけど
友達は一人もいないですね
お酒一滴も飲まないですね
なんでかって言うと
気心を知れた
友達とお酒を飲んで
酔っ払ってしまって
何か喋ってしまったらそれ全部
国家機密、っていう職業ですね!
警察組織は全国に約40万人
いると言われていますが
その中でほんの数人ですけど
この世には存在していない事に
なっているという人がいるんですね!!
うちの親父はそういう人です!
小さい頃から
「いいか うちには
盗聴器があるんだから
余計なことは言うな」
って
ちゃんと教えられて
育ったんですね!!
だから僕は転勤が多かったのも
外関係だったと
今思えばね!!
当時は全然わからなかったんですけど
海外の要人が来る時とか
海外と日本が揉めてる時とかは
家に帰ってこないみたいな
感じのお仕事だったので
子どもの時は全然わからなかったんですけど
なんでわからなかったかと言うと
僕の記憶の中にある
親父はいつもこの顔
満面の笑顔でしか僕と
接していなかったからです!!
でもここからは想像です!!
うちの親父は
国家機密に触れていたので
いくら働いても誰にも感謝されません
一度もです だって存在しないことに
なってるからです!!
僕後から聞いたんですけど
沖縄に転勤したんですけどその日って
1972年の5月の15日なんです!!
なんでこんなに正確に覚えているかっていうと
その日は沖縄が日本に返還された1日目
おそらくその初日に本土から転勤したのは
鴨頭家の4人だけという状態でした
後からお袋に
親父が死んでから聞いたんですけどね
うちの親父は沖縄にいる間
毎日家に帰ってきて
お袋にこう言ってたそうです
うちのお袋キョウコ
っていうんですけどね!!
「キョウコ
俺は今日辞める
今日仕事辞める」
って
毎日帰るたび言ってたそうです
相当きつかったんだろうと思います!!
でもその当時僕は
僕で学校で殴られ
蹴られ、服を剥ぎ取られて
本当に自分のことしか考えられなかった
きっとその時親父も
居場所がなかったし、
苦しかったんだと思います!!
僕には想像つかないです!!
何に苦しんでいたかは
直接的に殴られるような仕事ではなくて
もっと 言って見れば
警察組織に入るということは
おそらくですよここから
勝手な想像ですよ!!
正義感がある人しか警察組織に
入ろうと思わない傾向にあります!!
でも正義感だけでできる
仕事じゃなかったんだろうと
想像がつきます!!
もしかしたらもっとも
やりたくないことをやるということも
あったのかもしれない
うちの親父はちっちゃい頃から
自分のお父さんとお母さんが
戦争で死んでいたので
親がいなかったんです!!
自分の実のお兄さんが働いた
お金で中学校まで卒業して
中学を卒業してとにかく
勉強勉強勉強
警察組織はとにかく勉強なので
テストを受けて少しずつタイトルをあげて
親父は4年前に天国に行ったんですけど
死んだ時も知り合いがいませんから
本当に家族だけの12人くらいの
小さなしめやかな葬式が終わって
終わった後に見知らぬ黒い服の人がね
実家に訪ねてきてくれて焼香してくださって
安倍総理からの表彰状とか
天皇陛下からの勲章とかを
置いて帰ってくれるような
親父だったんですけどね!!
親父はきっと自分の親もいなくて
ずっと自分も自分の
お兄さんが嫌でも働いて
辞めずに働いてくれた
お金で自分も学校に行って
自分の息子たちにもできれば
教育
最後までお金を出してあげたいなと思って
本当に嫌でも辞めずに
続けたんだろうなと
今ならわかります!!
僕は今はね
講演家になって偉そうに人前で
「好きなことで生きていけ」
とか言ってるけど
きっと親父は好きなことで生きてなかった
我慢して我慢して我慢して我慢して
働いてたんだと今ならわかりますね!!
その親父の見たことがない
いや日本国民誰も
見たことがない
仕事なんですよ!!
その仕事ぶりとこの映像の
パパの娘さんに見せなかった姿が
被ってしまってね!!
耐えられないですね
この映像見るとね!!
でも僕はこの映像を見てなんか切ないんですけど
勇気が湧いてくるんです
「俺もやろう」って
だから今日は男性の方
多いんであえて言いますよ!!
男はさ カッコつけてなんぼじゃない?
この映像見ると
カッコ良くないですかあのパパ
めちゃめちゃ カッコ良いよね!!
僕はね 男はカッコつけられるかどうかで
男の価値は決まるんじゃないかと
思うわけですよ!!
だって現場ではさ
馬鹿にされたりとかね
無視されたりとか
だけどカッコ良いじゃないですか!!
僕ね本当のカッコ良いは
カッコ悪いの先にしかないって
思っているんです
せーのいいね!!
僕はね絶対カッコつけて、
カッコつけて、
カッコつけて…
もう見えないところで
まるで水上を泳ぐ鴨のようにですね
上は優雅に浮揚しながら
下は必死でかきながら
前進するような男でありたいな
これは別に男女の違いという意味合いじゃなくてね
いや男女の違いなのかな
僕の中では男女の違いな気がしています!!
男はやっぱり自分が子どもを産むことはできないし
自分が死んだ後のことを考える能力が
もともと備わってないので
だったら今自分が生きている間だけでも
何か残すんだ
というのが男気のような気がしているので
カッコつけて死んで
いきたいなと思っています!!
死んだ時に自分の子どもたちが
「父ちゃんほんと
カッコよかったね」
って
記憶に残るような生き方をしたいなって
この映像を見る度に
スイッチが入ります!!
スイッチ入れていきましょうよ
大丈夫どうせ死ぬから
男なんてねただ働いて子ども達と
女性を喜ばせるぐらいしか
価値がないんだから
そこに全力で生きていきましょうね
男の人はね
女の人はもっと豊かな
生き方がいっぱいあるので
男はほんとこれしかないなって
僕の考えですよこれ
そう思ってます!!