ビジネスモデルの作り方は具象・抽象・具象の順番で作る
実は、前回の会場って90万円かかっているんですよ。
(一同驚愕)
とんでもなく、お金がかかっていますよね。うちの事務所の家賃って月70万円するんですよ。それよりも高い金額が1日で使われているんです。これなんでかわかります?絶対に機会損失をさせないサービスがあるからです。集客したあとで、その日のセミナー会場が取れないという痛みを徹底的にはぶいているんです。これがTKPの価値ですね。これは替えが効かないサービスなんです。
替えが効かないサービスを持つと、高単価・高収益のビジネスにすることが出来ます。
最初に具象から行きます。そこから抽象にします。そして、もう一度具象にする。
キングコングの西野さんは「そもそも絵本は何か」、ってことを考えたそうです。絵本を買うのは、お母さんです。お母さんは知らない物語を買わないですよね。知っている絵本を読んであげるわけです。
普通、そんなこと考えないですよね。西野さんはアナロジーの神なんです。知っている物語を買う、という点を理解した上で、ウェブ上でストーリーを全て公開したんです。
「絵本を売りたい」という具象から「そもそも人は何を買っているんだろう」、という抽象化に行き、そこから、「全て公開」という具象にたどり着いているんですね。
「そもそもなんでお土産を買うんだろう」という抽象を考えてみましょうか。成田山と書いてある提灯とかありますよね。あれは、不要ですよね。
(一同爆笑)
でも、思い出を形にするために買っているんですね。人は思い出したい。何度もその感動を思い出すことが出来る。これが、思い出をパッケージにするというサービスなわけです。
そこから、絵本の中身を展示会で開きました。もう一度、その感動を味わうために、西野さんはお土産として絵本を売ったんですね。
これもまさに具象から抽象、具象ですよね。西野さんはいつもアナロジーをしているんですね。日本で一番アナロジーの事例を持っている人、それが西野さんだと思います。
ディズニーを倒すという宣言
西野さんはディズニーを倒すという宣言をしています。今の自分の力だけだと動員は足りない、とわかっていると思います。一度の集客だけの動員だと足りない。映画は公開日付はよく見ますよね。でも、最終日知っている人って少なくないですか?実は多くの人が知らないんです。
理由は、決まっていないからですよね。映画は動員出来なくなると、映画館がやめる。そういうルールなんですね。だから、やけに公開が長い映画と短い映画があるんですね。ボヘミアンとかは今でも上映されていたりしますよね。
「そうか、終わらなければいいんだ・・・」と気づいたんだと思います。僕の勝手な分析によると、ついに負けない戦いを仕掛けはじめた、と思っています。ゲームのルールを変えているんですね。世の中の人があらかじめ決めたルールを変えることが出来るってことですね。
せいぜい上半期・年間までを発表される程度なのが映画。そこから、やめないというやり方が出来るわけです。
そして、今トイレットペーパーを作っているわけです。トイレットペーパーを作れば日常品なので、何度も思い出してもらえる。
さらに、映画館を作ろうとしている。これでついに、永遠に上映する方法を作ったということなんですね。ワンプロダクトを具象・抽象・具象にやっていないんですね。ビジネスモデル自体を具象・抽象・具象にしているんですよ。これはあくまでも僕が勝手に思っている”推測”ですよ、推測。
この事例はかなりレベルが高くてパクリづらいので、もっとわかりやすい方法をパクった方がいいですね。そのためにはアナロジーを知っておきましょうね。
8年前に有料を無料化した事例
例えば、8年前、鴨頭も、有料講演内容を全て無料で公開するということをやっていました。多くの人は売れなくなるぞ、と言われました。でも、僕は元々アナロジーをやっていたのです。「なぜ、歌手のライブでは、初めてのイントロよりも、何千回も聞いたときの方が興奮しているんだろう」という具象を持っていたんですね。
「そうか、ライブでは、新しいことを知りたいのではなく、再体験したいんだ」ということに気づいたんですね。
こんな風にたった1つだけでもアナロジーをするだけで、多くのビジネス力を身につけることが出来ます。
・なぜこのお店は売れているのか?
・なぜ、ここのお店はこの立地でこの内装なのか?
こんな風に考えながら、日常を過ごすといいんです。ビジネスの根本は誰のどんな問題を解決しているのか、という考えそのものです。そこから具象・抽象・具象というループを回すといいでしょう。
皆さんもやってみてください。