「直接褒めない」仕事ができる部下を育てる必殺テクニック|鴨頭嘉人公式[2]

仕事ができる人ほど陰口の天才

本記事は動画の【4:16】辺りから▶仕事ができる人ほど陰口の天才

陰で部下を褒める

ところがこれ後からわかるんですけど、実はこの市辺さんっていうスーパーバイザー、日本マクドナルドで200人スーパーバイザーがいる中のトップなんです。

 

市辺さんが行ったエリアって、どこに行っても必ずトップの業績が出るんです。

 

その市辺さんが使っていた技術が、陰褒めだったんです。

 

例えば僕は仙台沖野店っていうでっかい店で働いてるじゃないですか、そしたら市辺さんが来るわけですよ。

 

「おはよう、鴨ちゃん」とか言って、「おはようございます」とか言うと、「鴨ちゃんさ、絶対大河原店の斉藤店長見に行った方が良いよ」って言うわけです。

 

「え、なんすか?」QSCってわかりますか?

 

Qはクオリティー美味しい商品を、(Sは)サービス良いサービス・スピーディーなサービス、Cはクレンリネスといって清潔で衛生的な店舗を作るっていうこと。

 

これがマクドナルドの基本理念、ポリシーなんです。

 

で、その大河原店っていうのはめちゃめちゃそのC(クレンリネス)、めちゃめちゃお店が綺麗なんです。

 

「あれなんでか知ってる?あれ斉藤店長なんだよ。斉藤店長の基準の高さがアルバイトスタッフに完全に伝染してる。だって見たことあるか?マクドナルドの店長が事務所のポトスの葉っぱ1枚1枚に霧吹きシュッシュってかけて、1枚1枚ナプキンで拭いてからお店に降りて来るんだよ。そんな店長見たことある?」

 

「いや、ないです。」

 

「斉藤店長いつもそれやってんだよ、だから店綺麗にしようとか一切言わないのに、お店のスタッフが自主的にお店を綺麗にするんだよ。絶対斉藤店長見に行った方が良いよ。」って言うわけ。

 

マジか、俺ライバルですからね。

 

気になるわけです。

 

その時まあまあ黒鴨頭だから嘘つけとかあるわけ。

 

俺の目で見ないと信じられないみたいな。

 

だから、お昼忙しい時間終わったらアルバイトのマネージャーの子に、「ごめん俺ちょっと大河原店行かなきゃいけない用事があるから」とか言って、片道50kmくらいで遠いんだけどバーって行くわけです。

 

で、大河原店に着いたわけ、そしたらめちゃめちゃ店が綺麗なわけ。

 

ピッカピカなの、もう綺麗どころじゃないよ、アルバイトスタッフがちょっとでも手が空くと、誰にも社員にも言われないのにテーブルとか普通上拭くじゃん?

 

脇拭いた後、下拭くから。

 

天板の下拭くんだよ?

 

アルバイトスタッフが、営業中にだよ?

 

こんなん見たことない。

 

うちの子は上しか拭かないからね?

 

下まで拭いてるわけ。

 

なんなら階段のスベラーズって言うんですけど、階段のステップで足滑らせないようにゴムのがついてる、あの溝に綿棒通してんだよ?

 

アルバイトの子だよ、業者さんじゃないんだよ?

 

マジかと思って。

 

やべえこの店って思ったら、斉藤店長が事務所から降りてきたわけ。

 

「斉藤店長、市辺さんがめちゃめちゃ褒めてましたよ。やっぱ斎藤店長のクレンリネスの基準がアルバイトスタッフに浸透してるって。まさにそうだってことがよくわかりました」って俺が言うわけ。

 

そしたら斉藤店長が俺に言うわけ。

 

「市辺さん鴨さんのことめっちゃ褒めてたよ。『あいつは成長する、言ったらすぐ行動するから』って言ってたよ」って言うわけ。

 

「え、マジっすか」

 

次回:3)トップスーパーバイザーが使う「陰褒め」の効果がすごい!

ABOUTこの記事をかいた人

講演家、YouTuber。日本マクドナルドでの勤務を経て、2010年独立。人材育成やマネジメント、リーダーシップについての講演・研修を熱い想いで行う「炎の講演家」として活躍。これらを記した著書も多数。YouTubeチャンネル登録者数100万人以上、再生回数2億回以上を数える。