お店が変わる最初のきっかけを作ってくれたのは女子高校生のアイデア
初めて売上を上げる提案を持ってきてくれたのは、当時高校2年生だった、ナカヤマヨシコさんって女の子でした。
彼女は小脇に数学のノートを抱えてお店の事務所に駆け込んできたの。
「店長、店長!いいこと思いつきました!」って。
もう売上を上げる提案ですよ。
通学の時間、ずっとうちの店の数字のことを考えてくれてたんです。
彼女がしてくれた提案は、ホスピタリティの木っていう提案でした。
アルバイトスタッフの休憩室の壁に大きな模造紙を貼って、幹の絵と枝の絵だけ書いて、ホスピタリティの木って貼って、葉っぱは貼ってないんです。
葉っぱはね、自分でノートの切れ端で作ってきて、休憩室のテーブルの上に置いて皆にインフォメーションを出しました。
「皆さんこの木はホスピタリティーの木といいます。うちのお店に来てくれた子どもたちの名前を覚えてあげたら、この葉っぱに名前を書いてどんどん貼っていきましょう」っていうキャンペーン。
これでスタッフの心に火がついたんですよ。
「いいねヨシコ、これやろうよ」って。
女子高校生の提案が「主体的にお客様とコミュニケーションを取る」という効果を生み出す!
次の日からです。
この木にどんどん、子供たちの名前が張られていきます。
たかしくん、ひとみちゃん、けんじくん、みきちゃん。
アルバイトの高校生はまだ自分の学校の制服を着てバイトに来た状態で、出入口で出会った子どもたちにも声をかけます。
「あー、この前も来てくれたね。お名前なんていうの。いちろうくんって言うんだ、ありがとうねー。」つって、休憩室に行って、自分のユニフォームに着替える暇も惜しんで、いちろうくんって書いて、ホスピタリティの木に貼って。
それからマクドナルドのユニフォームに着替えて、また声かけるんです。
「いちろうくんありがとね。」って。
「お母様、いつもありがとうございます。いちろうくん知ってる?うちのお店ではね、お誕生日の時に仲の良いお友達と一緒にお店の客席で、バースデーケーキっていうのを囲んで楽しいハッピーバースデーの会開くこともできるんだよ!お母様、いかがでしょうか。」
アルバイトスタッフが店長に言われるわけでもなく、社員に言われるわけでもなく、自らお客様とコミュニケーション取りに行く。
売上を上げるための提案をプレゼンテーションする。
それがどんどん生まれ始めたのが、ホスピタリティの木というキャンペーンでした。
ここからお店が劇的に変わります。