プレゼンテーションの持つ本当の力

世界を変えてきたのは全部
『プレゼンテーション』

『TED(テッド)』って知っていますか?

僕は知らなかったんですが
僕のスピーチの先生である西任暁子さんに
教えてもらいました。

『TED(テッド)』というのは、
学術・エンターテインメント・デザインなど、様々な分野の
第一線で活躍する人物を講師として招き、
定期的にカンファレンスを開催しているグループの略称です。

拠点はアメリカにありますが
インターネットを通じてその活動は全世界に配信されています。

過去に特番でやってたものを西任さんが
見せてくれたんですが、

プレゼンターの1人であるナイジェルの行った
『ワークライフバランス』という
プレゼンテーションにすごく衝撃を受けたので、
今日はそれを紹介させてくださいっ。

 

ワークライフバランスと聞くと
どういうイメージが浮かびますか?

言葉から何となくイメージすると

『仕事と人生のバランスを取る』
ってことなのかなぁなんて思ったりしますよね。

「 仕事ばっかりやらない方がいい!」という
メッセージを込めて伝えられている
場合もあると思います。

もし、イメージの通りに受け取れば

今猛烈に働いている人であれば
「 プライベートを充実させましょう!」
ってメッセージだと思うかもしれません。

でも、
彼が言っていることは
それらの具体的なやり方ではありませんでした。

むしろ、

バランスをとると称して
年に4回も5回も海外旅行に行くとか
記念日にサプライズをするといった
極端なやり方はよくないことであり、

もっと大事なことは他にあると言っていました。
それは一体何なのかを
僕もめっちゃ興味津々で映像を見ていました。

彼のメッセージをお伝えする前に
彼自身のことを少し紹介したいと思います。

 

ナイジェルは
もともとは古いタイプの企業戦士でした。
食べ過ぎ、飲みすぎ、働きすぎで
家庭をないがしろにしていました。

しかし、40歳のときに立ち止まり自らを省みて
ライフワークバランスの問題に対処しようとし始めました。

そのために、
会社を辞め、家族と共に家で1年間過ごしたそうです。

彼はお金が尽きかけてまた再び働き始めて
以来7年間ワークライフバランスに取り組み、
勉強し、執筆してきました。

そんなあるとき
彼に、自身のワークライフバランスについて
考える上で決定的となる出来事が訪れます。
彼の家庭では
いつも子どもの送り迎えは奥さんがしているのですが

ある日、彼女から「今日はどうしてもいけない」
という連絡がオフィスに入りました。

彼は1時間早く仕事を上がり
息子を学校に迎えに行きました。

そして、
帰りに公園で遊んで
夕食を一緒に食べました。

その後、家に帰って
お風呂に入れて
本を読み聞かせながら
寝室で寝かしつけようとしました。

息子さんがうとうとしかけた頃、
「お休み」と伝えてドアをしめようとした瞬間に
…息子さんがこう言ったそうです。

「パパ、今日は今までで一番楽しかった日だよ」
って。

ナイジェルは子どもに対して
特別なことをしてあげたわけじゃないんですっ。

ディズニーワールドに連れていったり
ゲームを買ってあげたのでもありません。

このことから彼はあることを悟ります。

それは…
『 小さいことが重要なのだ』ということです。

それがワークライフバランスだと彼は
言っていました。

つまり、特別なことをやるとか
家族を驚かせるとか
お金を使うとか

休みをとらなきゃいけないとか
そういうふうに考えても
それは決して手に入らない。

学校に迎えにいってあげて
一緒に公園で遊んでご飯をたべて
お風呂に入れてあげただけ。

それが息子にとっての
『最高の瞬間』
だったんです。

 

彼はそのことに気づいていなかったから

どんなに働いても幸せになれなかったし
休んでも幸せになれなかったと言っていました。

「 実は一生懸命仕事をしながらでも
ワークライフバランスは手に入るんだ」
っていうメッセージだったんです。

彼のメッセージの本質は
何か今の人生を変えなきゃって思うと
多くの人は極端に変えよう、
劇的に変えようってしてしまうことがあるかもしれませんが

人生の幸せは…

『些細なことですべてが塗り替わる』
っていうことだったんです。

ナイジェルは他にも色んな話をしていましたが、
僕はそのエピソードがめっちゃ響きました。

彼のプレゼンテーションは全体を通じて笑いの絶えない
楽しいプレゼンテーションなのですが…

最後のワンメッセージだけで
全員が

『僕にもできる…!』
『プレゼンテーション』なんですねっ!

いやむしろプレゼンテーションからしか変化していないと
言ってもいいくらいです。

 

Nigel Marsh: How to make work-life balance work

マザーテレサはどうやって世界を変えたか。

ガンジーはどうやってインドを独立させたか。

戦争してきたナポレオンでさえ
実は言葉の力で民衆の力を借りることができたから
圧倒的な結果を残すことができたわけですっ。

世界を変えてきたのは全部、
『プレゼンテーション』なんです。

じゃぁ、プレゼンテーションは世界を変えるためのものだけか?

っていうと
全然そうではないと思っていて、
家庭生活で幸せになった人もプレゼンテーションだと思うんです。
「結婚して60年も70年も仲のいい夫婦
会話がないってこと…ありえるでしょうか?」

ありえないですよね。

会話があるから、
お互いのプレゼンテーションがあるから
ずっと仲がいいんですよね。

「嘘をついてるのに
ずーっと仲がいい夫婦
ってありえるでしょうか?」

ありえないですよね。

自分の中にある本音を外に出せるから
プレゼンテーションをしているから
ずっと仲がいいんですよね。

そう考えてみると、
身近な小さな幸せも
世界を大きく変える幸せも

全部『プレゼンテーション』なんだなって
思うんです。

でも、

僕たちの身近にプレゼンテーションを学ぶ機会って
あったでしょうか?

ないと思います。

少なくとも学校教育では
なかったですよね。

しかも
社会に出て初めて
その重要性に気づかされても

肝心の学び、身につける場を見つけることが
… なかなかできない。

だから、僕は今年
プレゼンテーションに関する新たな取り組みを
始めることにしました。

これはヤバいことになりますっ!!

詳しくはコチラをご覧ください♥

『話す』っていうことに関しての意味づけ

ABOUTこの記事をかいた人

講演家、YouTuber。日本マクドナルドでの勤務を経て、2010年独立。人材育成やマネジメント、リーダーシップについての講演・研修を熱い想いで行う「炎の講演家」として活躍。これらを記した著書も多数。YouTubeチャンネル登録者数100万人以上、再生回数2億回以上を数える。