店長とスターとお客様が繋がった瞬間!!その①

このお話は、

マクドナルドのある女性店長が体験した・・・

一生忘れる事のできない出来事です!!

 

 

この店長はマクドナルドに入社して
2年もせずに店長になった・・・

接客が大好きで

一緒に働くクルーが大好きな

超優秀な店長です!!

 
その店長は、
1ヶ月後にマクドナルドを退職して

『ブライダルプランナーになる!!』

という次の夢を実現する事を決めていました!

この夢は、単なる願望ではなく・・・

自分を人間として成長させる!!という
強い決意を持って臨む挑戦でもあります!!

 
そんな、
1ヶ月後に退職を迎える事を会社には
伝えていたが、まだ店舗スタッフには
伝えていなかったタイミングで・・・

ある事件が起きてしまいます・・・。

 

お客様が大激怒される程の
大きなクレームです・・・。

 

 

お客様である H様はその晩23時半頃
お子様お二人とマクドナルドにご来店
されました・・・

いつも、夜遅くまで働かれているお母様と
そのお子様にとって久しぶりの外食でした。

二人のお子様は、
お母さんと一緒の外食で
いつもなら出かけられない深夜に
外にいるという興奮で・・・
ワクワクしていました!!

 

お母さんがカウンターでご注文されている間
お子様は二人で先に2階の客席にあがって
待っていました。
そこに、
スターのSさんが客席の様子を見に行きます。
(マクドナルドでは専門の接客技術を
 学んだスタッフを ”スター” と言います)
Sさんは一生懸命マクドナルドのサービスを
勉強して、憧れの ”スター” になった・・・
とっても真面目でマクドナルドの事と
自分の店舗の事を愛しているスタッフです!!

 

マクドナルドでは、22時以降に
『未成年のみでの店内での飲食』
をお断りしています。

未成年者が数多く来店されるブランドである
マクドナルドとしては、社会的に尊守すべき
大切なルールでもあります・・・。
Sさんは二人のお子様に
「深夜時間帯は未成年の方の店内での
 飲食は出来ないんですよ・・・。」
 と伝えます。

お子様は
「下でお母さんが商品を買ってるんです」
 と伝えます。
そこで、
Sさんはお子様と一緒にカウンターで
ご注文されていたお母様の所に行きました。

 
ここで、
ひとつの大きな間違いを犯してしまいます。
「お母様、マクドナルドでは深夜に未成年の方の
 店内での飲食はご遠慮いただいております。」
「えっ?!私が一緒にいるのに・・・ですか?」

「はい。当店ではそのようにお伝えさせていただいて
 おります。何卒ご理解をお願い致します。」

Sさんは非常に丁寧ではありますが、
毅然としてルールを譲る訳にはいかない
姿勢を貫きます。
お客様のHさまは、少しおかしいと思いながらも
そのハッキリしたもの言いに押され・・・

商品を持ち帰りに変更されました。

 
「・・・。」

持ち帰りの商品を受け取って車に乗り込んだ時
二人のお子様は意気消沈していたそうです・・・

「ひさしぶりのお母さんとの外食・・・。」
その興奮に水をかけられたような・・・

・・・そんな気持ちだったのでしょう。

 

 

H様は、そんなお子様の様子を見て

「他のお店で食べられるか聞いてみようか!」
 と、近くにあるモスバーガーに入ってみます。

そこで、事情を説明すると・・・

「どうぞ、店内をご利用ください!!」

 

モスバーガーの客席でマクドナルドの商品を
食べられる事になったのです!!

お客様の気持ちを汲み取る素晴らしい
サービスですね!!

 
モスバーガーの店員さんの
『機転の利いた応対』によって、
楽しくお食事をしているお子様の様子を
見ている内に・・・

H様はさきほどのマクドナルドの応対に
納得がいかない・・・
怒りを覚えて来ました!!

 

H様の怒りは収まるどころか
反対に大きく膨れ上がり・・・

モスバーガーでの食事を終えて・・・
もう一度マクドナルドに戻ってこられました。

 

店舗で働いていたSさんを見つけて・・・

「モスバーガーでは大丈夫なのに
 マクドナルドでは駄目っていうのは
 やっぱり!おかしいんじゃないの?!」
Sさんは、H様のお怒りに少しひるみながら

「当店ではそのように決まっております・・・。」
 とお伝えするしかなくなってしまいました。

 

H様は・・・

「それがルールだって言い張るならここで
 あなたと議論しても意味がないわね・・・
 
 店長と話をさせてちょうだい!!」

 

時間帯責任者のマネージャーは
クレーム発生時の応対にのっとり
即刻、電話で店長に報告をして
そのまま、店長とH様は電話で話をしました。

 
店長は、話の内容を伺った上で・・・

「お客様のおっしゃる通りです・・・。
 大変申し訳ございませんでした・・・。」

 と謝罪をして、

「明日、あらためてお話をお伺いさせていただき
 謝罪となぜこのようなご不快な思いをさせて
 しまったのかについてご報告させていただきます。」

 そう約束して電話を切りました。

 

 

店長はとてもショックでした・・・。
サービスについては一番こだわってきて
もちろん、自信もありました・・・。

 

そしてそれ以上に
スタッフに対して・・・

『本当に大切な事』

を伝える事にこだわってきた
つもりでした・・・。
『マニュアルやルールは、

 安定したサービスとポリシー共有の
 ためのツールであって・・・

 お客様や私たちを縛るものではなく
 パーソナルサービスの基礎づくりの
 為にのみ活用しなければならない!!』
そう伝える事に、
人一倍こだわってきました!!

 
しかし・・

今回の件はそれが全く伝わっていないから
発生してしまったクレームだったのです!!
なぜ?!
未成年者の深夜飲食をお断りするのか?
『未成年者の安全と健全な成長を
 地域社会の責任として守るため』

その意味が伝わっていれば、発生しなかった
クレームだったハズです・・・。

 
ただ単に
『22時以降に未成年者を見たら
 店内でのお食事をお断りする』
そんなマニュアル的な応対になった理由は

『 伝え方の問題である 』

つまり、店長である自分の問題だと
痛感したのです・・・。

 

 

 

店長は、スターのSさんと
何が間違っていたのかについて話をしました。
「よくわかりました・・・。
 本当に申し訳ありませんでした。」

Sさんは、素直に店長に謝りました。

「よかった!わかってくれた!!」

そう思い、
店長は翌日お客様とのお話に臨みます・・・

 

 

ーーーーーー翌日ーーーーーーーーー

 

H様は、
お一人で店舗にいらしゃいました。

 

1日経ってもH様の怒りは
おさまっていませんでした。

「考えれば考える程、納得がいかない!
 保護者の監督では安心できないという
 ポリシーに基づくルールなのか?!」

「会社のルールなのか?!
 店舗独自のルールなのか?!
 そのルールの意味を説明して欲しい」

 

店長は
昨日電話で話した事も含めて、
ひとつひとつ真摯にお答えします。

 

 

そして、
根本的な問題は
『自分の伝え方』
 であった事を正直にお伝えします。

 
「責任者である私の責任です。
 
 今回の件は、Sさんとも話をして
 ちゃんと理解してもらいました・・・。」

 

H様に
店長の正直な姿勢が伝わったのでしょう

「私もサービス業で働いているの・・・

 だから、マクドナルドさんの接客について
 どうしても納得がいかなかったから厳しく
 言ったんだけど・・・

 わかってくれたなら良いわ。」
そう言ってくださいました。

 
しかし!!

 
この直後!

お客様がこれまで以上に
大激怒してしまう事件が!!
・・・。
発生してしまいます・・・!!

 

 

 

 

店長とH様がお話している
客席の横を・・・

スターのSさんがこれから働く為に
通り過ぎたのです・・・。

 

 

その時・・・

Sさんとお客様は
目が合ったにも関わらず・・・

 
無言で通り過ぎてしまった・・・!!

 
・・・!!

 

 
先ほど、店長の言葉を信じて

一旦落ち着いたかに見えた・・・

 

H様の怒りは頂点に達します!!

 

 
「店長!!
 あなたの言っている事は嘘ですね!!

 もしも、本当に彼女に伝わっているなら
 すぐに駆け寄ってきて謝るハズよね!!

 ちゃんと話をして伝わった・・・なんて

 そんな嘘でごまかすなんて最低ですね!!」

 

 

店長は

返す言葉がありませんでした・・・。

 

 

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つづきは、

店長とスターとお客様が繋がった瞬間!!その②
として・・・

 

1ヶ月後に退職が決まっている店長が
この艱難をどうやってクリアしていくのか?

大事件を起こしてしまった
真面目でサービス好きなスターが
どうなってしまうのか?

怒りが数倍に膨れ上がってしまった
お客様の気持ちは・・・?
お伝えさせていただきます!!

 

 

自分が店長だったら・・・

自分がSさんだったら・・・

自分がお客様H様だったら・・・

 

そんな気持ちで
感じていただければと思います。

ABOUTこの記事をかいた人

講演家、YouTuber。日本マクドナルドでの勤務を経て、2010年独立。人材育成やマネジメント、リーダーシップについての講演・研修を熱い想いで行う「炎の講演家」として活躍。これらを記した著書も多数。YouTubeチャンネル登録者数100万人以上、再生回数2億回以上を数える。